痛みで夜眠れず、プリズン・ブレイクを一気に見る。丁度、炎症が治まってきて眠くなってきたところで、最終話を迎える。
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もともと映画『大脱走』のようなものを企画していたらしいが、1クルーに収まらないストーリーにテレビ局も難色を示しお蔵入りになりかけたところで『24』のような長期シリーズが人気を博したことで日の目を見たらしい。
キャスティングでは、主演のウェイントワース・ミラーはもちろんかっこよかった。兄役のドミニク・パーセルは『ブレイド3』での吸血鬼の王役で覚えアリ。サラ・タンクレディ役の女優さんは本名もサラ、サラ・ウェイン・キャリーズ。マイケルと惹かれ合うサラ役はこの人でなければあの説得力はなかったろう。シーズン3で不自然にいないのは一度降板したためらしい。ティーバック役のロバート・ネッパーも印象的な俳優。両性愛者で児童殺人で服役というサディスティックな性格で狡猾で悪運強いが、最後は脱獄メンバーで唯一服役となる。『HEROS』でも似たような役どころで活躍していた。個人的には「眠らない男」ヘイワイヤー役のサイラス・ウィアー・ミッチェルがお気に入り。この人ほど「異常者」がはまる人もいない。
こっからちょっとネタバレです
米国ではシーズンごとに人気を落としていてシーズン9までの予定がシーズン4の途中で打ち切りが決まったらしい。緻密なシーズン1に比べるとシーズン4はかなり雑な印象。混乱はしてるが、ストーリーのひねりは少なく割りとあっさりと終了。ところが、シーズン1から見ていたファンからすると、「何! ケラーマン? こいつ絶対裏切る、悪だ」と人間不信的な刷り込みがあるので、ストレートなハッピーエンドのどこでどんでん返しがあるかと構えていたところにハッピーエンドなのでかなり衝撃的w
ハッピーエンドだがマイケルを死なせちゃったのは、もう続編作らないという意思の現れか(作っちゃったらしいけれど)。
シーズン1はタイトル通り「脱獄」を描いたストーリー。マイケル・スコフィールドが構想した脱獄計画を彫った入れ墨のようにストーリー自体は緻密で面白い。舞台もフォックスリバー刑務所の中という限定された設定のため、ストーリーが発散せず緊張感をもたらしている。ロケでは実際にジュリエット刑務所が使われ、エキストラの俳優の中には何人か服役経験者もいたらしい。後半おそらく人気から無理にストーリーを引き伸ばしているため若干全体として矛盾が出ているのが残念
シーズン2は、脱獄後当面の悪玉である副大統領(後半は大統領)との戦いを描いたもの。マイケルの脱獄計画を中心に描かれたシーズン1と比べると、マイケルに匹敵する天才FBIのマホーン捜査官が登場したり、各囚人の個性がますます深く描かれストーリーがよい意味で広がっていく。一方で、マイケルとサラの絆が深まっていく過程が全体ストーリーの幹にあるため、全体としてのぶれもすくない。
シーズン3からはSONA刑務所から脱獄を描いたもの。パナマということでフォックリバー刑務所よりさらに悲惨な刑務所から1週間という限られた脱走を強要される。、この辺りから度重なる悲惨な運命に多少食傷気味になることと、シーズン1に比べると出たとこ任せの脱獄に見られるようストーリーもかなりずさん。脚本家組合のストライキの影響かもしれない。
ファイナルシーズンは「組織」の秘密が記録されているという「スキュラ」の争奪を描いたストーリー。もうこの辺りになると「組織」の他に、組織を乗っ取ろうとしているマイケルの母、中国の組織、独自に動いているグレチェンなどが入り乱れて、なんだか分からない状態。まぁ、後半は打ち切りが決まていたはずで無理矢理な決着ながら、これまでの登場人物が再登場(生き返って来くる人物まで!)のでずっと見ている視聴者には楽しめたろう。最後は4年後が描かれているが、ちょっとハッとする悲しいハッピーエンド。
その後「ザ・ファイナル・ブレイク」という作品も作られたらしい。これは最終話で全員免責されたはずだが、マイケルの母を撃ったサラがその罪に問われ刑務所に入り、さらに刑務所内で命を狙われたため脱獄させるというストーリー。最終話での描かれなかった4年間を描いた作品らしい。
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