iTunesで音楽を聴く場合、複数のアルバムからシャッフルで曲を聴くことが多い。そうすると、古い曲と新しい曲では違った音量で聞こえるので非常に聞きづらくなる。これは、時代によるマスタリング技術の進歩と好みの変化により全体のボリュームや音圧が異なることによる。特に最近の曲はリミッターをかけたように音圧の高いCDが多い。
このVolume Logicは、リアルタイムでiTunesで再生されている曲の音量のゲインコントロールをしてくれる。単純に音量をそろえるのではなく帯域に分割してそれぞれ独立してコントロールしているので、単純に音量を上げたときのように低音や高音が割れたりせずに自然に音量が適切に保たれる。結果として古い時代の曲も音量が大きくなるだけでなく、リマスタリングしたように音圧が一定に保たれ音が太くなる。
このプラグインは、こういったコントロールをリアルタイムで行うので、
- CPUを食う。古いマシン(G3など)では苦しいかもしれない。メーターをオフにすると多少緩和される。
- ファイルに対しては一切加工を行わない。逆に言うと、iTunes以外の再生環境(たとえばiPod)ではその恩恵を受けることができない。
とはいえ、これでBeatlesの直後にDef Techの曲が来ても音量を調節せずに自然に聞くことができる。
Volume Logic - Feel the Effect
【Octiv】iTunes用オーディオプラグイン [Volume Logic iTunes Plug-in for Mac / Win]
iTunesにはこういった問題を解決するための「Volume Check」という機能がついている。これはサンプリングで各曲のピークをスキャンしそれに見合った再生ボリュームに調整して音量を一定にそろえる機能を持つ。しかし、この機能はロジックがプアなのか期待したほどの結果とならない。
次に試したのが、iVolumeというiTunesのプラグイン。
これは、iTunesの簡易的なピーク検知ではなく曲をもう少し高い精度でスキャンし人の聴覚上でのボリュームを考慮したアルゴリズムで音量を決定して、iTunesの曲の音量に反映していく。結果的にはiTunesより納得できるボリューム設定となる。この設定は曲ファイルの設定に反映されるので(曲ファイル自体が改変されるのでない)、iPodでの設定にも反映されるところがメリット。ただし、いずれにしても曲全体ボリュームが決定されるので、曲間の音量の違いはある程度緩和されるがマスタリング技術の違いによる音圧の違いまでは調整されない。
自称iTunes初のリアルタイムでこういった処理を行うプラグインであるVolumeLogicは、上記のようなものとくらべたメリットは目に見えて大きい。
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