こんな時代だから「万年筆」による手書きのコミュニケーションを見直そうよという趣旨の「Heart Line Project」というプロジェクトの成果の一つとして出版された本『 ポストが真っ赤になるようなラブレターを書こう 』 プロジェクトの活動は、以下の3つのサブプロジェクトとして活動された。 「心のゆとり」をキーワードに「ベスト・ペン・パーソン」を決定し表彰する デザイナーやコピーライターから万年筆をモチーフにした「大切な人への思いが伝わる作品」を募集し賞を贈呈する。 成果を本として出版する 本書はその3つ目の成果で、前者2つの成果と万年筆に関するメーカーなどの開設を加えた体裁となっている。 ベスト・ペン・パーソンといいつつ、少なくともテーマは万年筆でなく「大切な人への思い」で選定基準も不明。その他の作品も「どこが万年筆をモチーフにしている!?」というのもある。最後のペンメーカーの解説も、各社の社史から抜粋したAbstractを読んでいるような気になる。したがって、万年筆マニアの方が勇んで買うと公開するでしょう。 そういうのにマニアな興味のない方がちょっと手に取って眺めていると、心温まるコピーやフォト、メッセージがおしゃれにデザインされたページに収まっていて、ほわっとした気持ちになれる。きっと、万年筆を取り出して使ってみようかな、誰かに手紙を書いてみようかなという気持ちになることは間違いない。また、ベスト・ペン・パーソンは著名な方ばかりで自筆のメッセージが添えられていて、人柄はメッセージの内容だけでなく字にも現れるのだなと興味深く楽しめる。例えば、「すかしたいやな感じの女だな」という人は字もそういう感じだった(笑) 大らかな気持ちでゆったりと読む本だ。(私はいつもお風呂の中で寝る前に眺めている) ポストが真っ赤になるようなラブレターを書こう。(Heart line book) 出版社 宣伝会議 発売日 2004.12 価格 ¥ 1,890(¥ 1,800) ISBN 488335122X bk1で詳しく見る
おぼしきこと言はぬは腹ふくるるわざなれば……