ついに、グイン・サーガの100巻が発売となった。
今回も相変わらず、まったりと物語り進行。
記憶を失ったグインが徐々に自分を取り戻していくところが見所、といっても記憶は未だ回復せず。ただ、グインはいろんな登場人物の名を聞かされたり突如思い出したりする。その反応を見ていると、これら登場人物の物語上の重要度も何となく見えてくる。
あぁ、あの姫はやっぱりあれだけで終わる姫ではなかったんだ! えぇ、あのぼんくら腰抜け男がそんあぁ!……
なんて。
思えば、大学入学当時から読み始めてこのシリーズも25年近く読み続けていることになる。シリーズとしても26年の連作となっているそうだ。
発表当時ヒロイックファンタジーというのも新しいジャンルだったし,100巻宣言というの魅力的だった。そのころ大学までの通学に2時間かかるような生活だったので、むさぼるように文庫本を読んでいた。10巻ほど発表された頃だったが、まとめてこれだけのボリュームを読めるというのがきっかけ。
最初は熱中していたが、いつの頃から惰性で読むように。当時新しい試みで始まったこのシリーズは栗本薫のチャレンジ精神がよく現れていた。でも、いつの頃からか……「キャラクターが勝手に物語を紡ぎだす」みたいな発言を栗本薫が始めた頃から熱も冷めてきた。わかった作者も、アンダヌス議長のように……それは関係ないか。
ま、でも楽しみにしていることは変わりない。漫画感覚で読み流していても発売される買わずに居れない。そういえば、最近早川文庫の文庫でちゃんと挿絵が入っているのは、このシリーズだけ。挿絵と表紙はその時代時代でもっともイキのよいイラストレータが起用されている。これも楽しみの一つ。どうか死ぬまでに、完結してくれ〜。
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