TVKで長らく放送されていた『新車情報』で有名なモータージャーナリスト三木和彦氏の著書。
内容的には、クルマ乗ると言うこと、クルマを買うということなど基本的なことからを中心に、あまり専門的な内容に走らず一般の方に向けた話がまとめてある。そして、ジャンルごとにいくつかの国産車の解説があり、最後に三木氏の国産車に対する思いがまとめてある。
クルマ関連というと「間違いだらけのXXXX」が有名だが、対比させて読んでみるとおもしろい。
解説は「間違いだらけ〜」のようにあらゆるメーカーあらゆる車種の解説でなく、たぶん氏が執筆時点で気になる車種をピックアップしたのだろう。クルマについての話も、「間違いだらけ〜」がどちらかというとエンスーな指向で「よいクルマはよい」という感じのに対して、三木氏の視点は庶民のものだ。つまりは道具であるところのクルマがいかによい道具であるかというシンプルなスタンスであると思う。たとえばレガシィの評価は両氏とも共通して高いが、イストについては両極端であったりするのはこういった視点やスタンスの違いなのかと読んでいくと楽しい。
本書は、クルマの解説書ではない。クルマを購入しようかという方へのガイドのような体裁をとっているが、クルマのエッセイである。十数年に及んで生番組でメーカーの担当者相手に時には激しく意見を申してきた氏らしく、シビアな中にも愛が伝わってくるエッセイだ。
「いいクルマ」の条件 (生活人新書) | |
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